NISA口座を作っただけで使ってないとどうなる?放置した場合の注意点を解説
NISA口座を作っただけで使ってないとどうなる?放置した場合の注意点を解説

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※本記事は、2026年9月17日時点で確認できた金融庁、国税庁、日本証券業協会、e-Taxなどの公開情報をもとに作成しています。

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「NISA口座を作ったものの、一度も投資せずに放置している」「昔NISAを開設したけれど、そのままでも問題ない?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、公表されているNISA制度では、口座を開設しただけで商品を購入していないことを理由に、税金やペナルティが発生するルールは示されていません。

2024年からのNISAは制度が恒久化され、非課税保有期間も無期限になっています。

 

ただし、注意したいのが年間投資枠です。

その年に使わなかった年間投資枠を、翌年へ繰り越すことはできません。

例えば、2026年にNISA口座を作ったものの1円も投資しなかったとしても、2026年分の年間投資枠を2027年へ上乗せすることはできません。

 

一方、商品を何も購入していなければ、買付けによって1,800万円の非課税保有限度額を使ったことにはなりません。

また、「今の証券会社ではNISAを使わなそう」という場合は、その年のNISAで商品を受け入れているか、手続き時期はいつかを確認したうえで金融機関変更を検討できます。

 

この記事では、NISA口座を作っただけで使っていない場合にどうなるのか、未使用の投資枠の扱い、放置している場合の注意点、別の証券会社へ変更する方法まで解説します。

NISA口座を作っただけで使ってなくても税金やペナルティはない?

公表されているNISA制度では、NISA口座を開設したものの商品を購入していないこと自体を理由に、税金やペナルティが発生するルールは示されていません。

2024年からのNISAは制度が恒久化され、非課税保有期間も無期限です。

「NISA口座を開設したら、すぐに投資を始めなければならない」という制度ではありません。

 

例えば「相場が高く感じて買わなかった」「投資する商品を決められなかった」「口座だけ作って、そのまま忘れていた」というケースもあるでしょう。

 

このような場合でも、NISAを使わなかったことだけを理由に税制上のペナルティが発生する仕組みではありません。

ただし、証券口座そのものの管理や登録情報などについては、利用している証券会社・銀行の案内も確認しておきましょう。

NISAを使わなかった年の投資枠はどうなる?

ここは特に勘違いしやすいポイントです。

NISAの年間投資枠は、使わなかった分を翌年へ繰り越すことができません。

 

18歳以上の人が利用する現在のNISAには、以下の年間投資枠があります。

 

投資枠 年間投資枠
つみたて投資枠 120万円
成長投資枠 240万円
合計 360万円

 

例えば、2026年にNISA口座を開設したものの、一度も投資しなかったとします。

この場合、2026年に使わなかった360万円を2027年へ繰り越し、2027年に720万円まで投資できるわけではありません。

2027年の年間投資枠は、18歳以上のNISAでは通常どおり、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円の合計360万円です。

 

その年に使い残した年間投資枠は、翌年の年間投資枠へ上乗せされないと覚えておきましょう。

使わなかったら1,800万円の非課税枠も減る?

年間投資枠と混同しやすいのが、「非課税保有限度額」です。

現在の18歳以上のNISAでは、生涯を通じて1人あたり1,800万円の非課税保有限度額が設けられています。

このうち、成長投資枠で利用できる上限は1,200万円です。

 

非課税保有限度額は、NISA口座で保有する商品の買付額、つまり簿価残高をもとに管理されます。

NISA口座を開設しただけで商品を何も購入していなければ、買付けによって1,800万円の非課税保有限度額を使ったことにはなりません。

 

例えば、2026年にNISAを開設したものの何も購入しなかった場合、2026年の年間投資枠を2027年へ繰り越すことはできません。

一方、商品を購入していないため、NISA口座内の買付額も増えていません。

「年間最大360万円の年間投資枠」と「1,800万円の非課税保有限度額」は別々に考える必要があります。

NISAを何年も使わず放置すると口座はなくなる?

2024年からのNISAは制度が恒久化され、非課税保有期間も無期限になりました。

公表されているNISA制度では、一定期間商品を購入しなかったことだけを理由に、NISAを利用できなくなるというルールは示されていません。

 

ただし、長期間利用していない場合は、金融機関に登録している情報を確認しておきましょう。

氏名、住所、マイナンバーに変更があった場合は、NISA口座を開設している金融機関へ「非課税口座異動届出書」を提出するなど、所定の変更手続きが必要です。

 

また、何年もNISAを利用していないと、

「そもそもどこの証券会社や銀行でNISAを作ったのかわからない」

ということもあります。

 

一定の条件を満たしていれば、e-TaxのマイページからNISA口座の開設状況を確認できます。

どこの金融機関でNISAを開設したかわからない場合は、新たに別の証券会社へ申し込む前に現在の開設状況を確認しましょう。

NISAを作っただけで使ってない場合、別の証券会社へ変更できる?

NISA口座を作ったものの、その年分のNISAに上場株式や投資信託などの受入れがない場合は、所定の期間内であれば、その年分から金融機関を変更できる可能性があります。

金融機関を変更する場合、変更前の金融機関へ「金融商品取引業者等変更届出書」を提出する必要があります。

 

提出できる期間は、変更したい年の前年10月1日から、その年の9月30日までです。

ただし、その届出書を提出する前に、変更前の金融機関のNISAでその年分の上場株式等をすでに受け入れている場合、その年分の金融機関は変更できません。

 

状況 金融機関変更
その年分のNISAに上場株式等の受入れがない 期限内に所定の手続きを行えば、その年分から変更できる可能性がある
その年分のNISAですでに買付け等をしている その年分は変更できない
翌年から変更したい 前年10月1日以降に変更手続きを始められる

 

例えば、2026年にNISA口座を作ったものの2026年分のNISAで一度も買付け等をしておらず、2026年分から金融機関を変更したい場合、変更前の金融機関への変更届出書の提出期限は制度上2026年9月30日です。

2027年分から金融機関を変更する場合は、2026年10月1日から変更手続きを始められます。

 

なお、「9月30日まで」というのは制度上の届出期間です。

金融機関によって受付方法や事務処理にかかる期間が異なるため、締切直前の場合は利用中の金融機関へ早めに確認しましょう。

 

関連記事:NISAの証券会社変更で保有商品はどうなる?移管・手続きを徹底解説

少額でも買っていたら「一度も使っていない」とはならない

「ほとんど使っていないから、その年から別の金融機関へ変更できるだろう」と考えている人は注意しましょう。

金融機関変更では、投資した金額の多さではなく、変更前の金融機関のその年分のNISAに上場株式等をすでに受け入れているかが重要です。

 

例えば、積立設定によって少額の投資信託をすでに購入している場合、その年分について金融機関を変更することはできません。

そのため、「1万円しか買っていない」「100円積立を1回だけした」という場合でも、「一度も使っていない場合」とは扱いが異なります。

 

「NISAをほとんど使っていない」と「その年分のNISAで一度も買付け等をしていない」は分けて考えましょう。

金融機関を変更したい場合は、取引履歴や積立履歴を確認してから手続きを進めてください。

 

昔作ったつみたてNISAを放置している場合は?

2023年までの一般NISAやつみたてNISAを利用していた人も、現在のNISA開設状況を確認しておきましょう。

 

2023年12月31日時点で、利用していたNISA口座に2023年分の一般NISAの「非課税管理勘定」またはつみたてNISAの「累積投資勘定」が設定されていた場合、一定の場合を除いて、2024年1月1日に同じ金融機関で2024年からのNISAを利用するための契約が自動的に設定されています。

 

そのため、「昔のつみたてNISAを使っていないから、現在はNISA口座を持っていないはず」と考えて別の金融機関へそのまま申し込むと、すでに別の金融機関にNISA口座があることがわかるケースがあります。

 

昔どこの金融機関を利用していたのかわからない場合は、現在のNISA開設状況を確認してから新しい申込みを進めましょう。

旧NISAですでに商品を買っている場合は別

「NISA口座を作っただけ」のケースと、2023年までのNISAですでに商品を購入しているケースは分けて考える必要があります。

2023年までの一般NISA・つみたてNISAで購入した商品は、2024年からのNISAへ移すことはできません。

 

一方、一般NISAは購入時から最長5年間、つみたてNISAは最長20年間、それぞれ旧制度の非課税期間内で保有を続けることができます。

また、2023年までのNISAで保有している商品は、2024年からのNISAの1,800万円の非課税保有限度額とは別枠で管理されます。

 

昔のNISAで商品を購入していた場合は、「口座を作っただけで使っていない」ケースとは扱いが異なるため、保有状況も確認しておきましょう。

NISA口座を使っていない場合、解約した方がいい?

NISAを使っていないからといって、必ず口座を廃止する必要があるわけではありません。

今後その金融機関でNISAを利用したいのであれば、そのまま利用する選択肢があります。

 

一方、「今の証券会社では欲しい商品を扱っていない」「クレカ積立を使いたい」「普段利用しているポイントを活用したい」などの理由があるなら、金融機関変更を検討できます。

 

ただし、単純に現在のNISA口座を放置して、別の証券会社へ新たにNISAを申し込めばよいわけではありません。

現在のNISA利用先とその年分の買付状況を確認し、必要であれば所定の金融機関変更手続きを行いましょう。

 

今後の予定 考えられる対応
今の金融機関でNISAを使いたい 現在の開設状況を確認して利用を始める
別の金融機関へ変更したい その年分の受入状況と変更可能な時期を確認する
どこでNISAを作ったかわからない e-Taxや税務署などで開設先を確認する
複数の金融機関へ申し込んだ 現在のNISA利用先と申込状況を確認する

 

NISAを使っていないなら証券会社を見直すのも選択肢

NISA口座を作ったものの使っていない理由が、現在の金融機関のサービスにある場合は、証券会社を比較してみるのも選択肢です。

 

証券会社によって「取り扱っている投資信託や株式」「クレカ積立」「ポイントサービス」「アプリの使いやすさ」

「サポート体制」などに違いがあります。

 

その年分のNISAにまだ商品を受け入れていない場合は、金融機関変更が可能な時期を確認したうえで、別の金融機関への変更を検討できます。

「なぜ今のNISAを使っていないのか」を考え、自分が継続して利用しやすい金融機関を比較しましょう。

 

関連記事:新NISAはどの証券会社がいい?松井証券・三菱UFJ eスマート証券・SBI証券・楽天証券を比較

 

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松井証券を確認する

NISAの日本株・米国株・投資信託やサポート内容も確認しながら証券会社を比較したい方は、松井証券の公式サイトを確認してみましょう。

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三菱UFJ eスマート証券を確認する

大手金融グループ系のネット証券も比較したい方は、三菱UFJ eスマート証券のNISA対象商品やサービス内容を確認してみましょう。

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楽天証券を確認する

楽天ポイントや楽天カードなどを活用してNISAを利用したい方は、楽天証券の対象商品やポイント条件を確認してみましょう。

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SBI証券を確認する

投資信託だけでなく、日本株や米国株、海外ETFなども含めてNISAの利用先を比較したい方は、SBI証券の対象商品やサービス内容を確認してみましょう。

 

NISA口座を作っただけで使ってない場合のよくある質問

NISA口座を作っただけで投資しなくても税金はかかる?

公表されているNISA制度では、口座を開設したものの商品を購入していないことを理由に、税金が発生するルールは示されていません。

NISAは、対象となる上場株式や投資信託などから生じる一定の配当・分配金や売却益を非課税にする制度です。

 

NISAを1年間使わなかったら翌年に720万円投資できる?

できません。

年間投資枠の未使用分を翌年へ繰り越すことはできないため、前年に1円も投資していなくても、18歳以上のNISAでは翌年の年間投資枠は最大360万円です。

使わなかった年間投資枠は1,800万円から引かれる?

商品を何も購入していなければ、買付けによって非課税保有限度額を利用したことにはなりません。

ただし、その年に使わなかった年間投資枠自体は翌年へ繰り越せません。

「年間投資枠」と「非課税保有限度額」は分けて考えましょう。

NISAを放置したまま別の証券会社で新しく作れる?

現在のNISA利用先がある場合は、単純に別の金融機関へ新たに申し込むのではなく、必要に応じて所定の金融機関変更手続きを行います。

つみたて投資枠と成長投資枠を、同じ年に別々の金融機関で利用することもできません。

一度も使っていないNISAならすぐ金融機関を変更できる?

その年分のNISAに上場株式等の受入れがなく、変更前の金融機関への変更届出書の提出期間内であれば、その年分から変更できる可能性があります。

制度上、変更届出書を提出できるのは、変更したい年の前年10月1日からその年の9月30日までです。

具体的な受付方法や締切は、利用している金融機関でも確認しましょう。

どこの証券会社でNISAを作ったかわからない場合は?

一定の条件を満たせば、e-TaxのマイページからNISA口座の開設状況を確認できます。

e-Taxで確認できない場合は、税務署へ書面で開設先の確認を依頼する方法もあります。

まとめ:NISA口座を作っただけで使ってなくても慌てる必要はない

NISA口座を開設したものの、一度も投資せずに放置していても、公表されているNISA制度では、未使用であることだけを理由に税金やペナルティが発生するルールは示されていません。

ただし、使わなかった年間投資枠を翌年へ繰り越すことはできません。

 

例えば、2026年分の年間投資枠360万円をまったく使わなかったとしても、2027年に720万円まで投資できるわけではありません。

一方、商品を何も購入していなければ、買付けによって1,800万円の非課税保有限度額を使ったことにはなりません。

年間投資枠と非課税保有限度額は分けて考えましょう。

 

また、NISAを使っていない理由が「今の証券会社が自分に合わないから」という場合は、金融機関変更も選択肢です。

その年分のNISAにすでに商品を受け入れているか、変更届出書を提出できる期間内かを確認してから手続きを進めてください。

 

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現在の証券会社をほとんど利用していない場合は、取扱商品、クレカ積立、ポイントサービス、アプリなどを比較して、自分が継続して使いやすい金融機関を検討してみましょう。

 

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関連記事:NISAの証券会社変更で保有商品はどうなる?移管・手続きを徹底解説

参考にした公的情報

金融庁「NISAを知る」

金融庁「NISA特設ウェブサイト よくある質問」

国税庁「NISA制度」

国税庁「NISA口座の新規開設又は変更に関する手続等について」

国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」

日本証券業協会「NISAのよくある質問」

e-Tax「マイページ(個人)の各メニューについて」

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