
※本記事は、2026年8月13日時点で確認できた経済産業省、資源エネルギー庁などの公開情報をもとに作成しています。
※本記事でいう「8月」「9月」は、原則として電気を使用した月を指します。国の資料では、8月使用分は9月検針分、9月使用分は10月検針分として案内されています。
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2026年夏に実施されている電気・ガス料金の負担軽減支援は、8月使用分をピークに、9月使用分では支援単価が縮小します。
家庭などが利用する低圧電力の場合、支援単価は『2026年8月使用分:4.5円/kWh』から『2026年9月使用s分:3.5円/kWh』へ1円下がります。
「1円だけなら、ほとんど変わらないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、電気を300kWh使った場合、政府支援による値引き額は1,350円から1,050円へ減少します。
つまり、使用量などの条件が同じなら、9月使用分は8月使用分より300円分、政府支援による負担軽減効果が小さくなる計算です。
400kWhなら差は400円、500kWhなら500円です。
電気使用量が多い家庭ほど、8月から9月への支援縮小額も大きくなります。
ただし、「9月から電気代そのものが300円値上げされる」という意味ではありません。
実際の電気料金は、使用量のほか、契約プラン、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金などによって変わります。
今回小さくなるのは、あくまで政府支援による値引き額です。
そこで今回は、2026年夏の電気・ガス料金支援の仕組みと、300kWh使った場合に8月から9月で負担軽減額がどれくらい変わるのかを具体的に計算します。
この記事の重要ポイント
- 2026年8月13日時点で公表されている夏季支援の対象は7~9月使用分
- 家庭などの低圧電力は8月使用分が4.5円/kWhの値引き
- 9月使用分は3.5円/kWhへ縮小
- 300kWhなら値引き額は1,350円から1,050円へ300円減少
- 400kWhなら400円、500kWhなら500円分、支援効果が小さくなる
- 都市ガスも8月の18円/㎥から9月は14円/㎥へ縮小
- 一般の利用者が支援を受けるために国へ申請する必要はない
2026年夏の電気代支援はいくら?
政府は2026年7月から9月使用分の電気・ガス料金について、夏の家計負担を軽減するための支援を実施しています。
家庭などが利用する低圧電力では、電気の使用量1kWhあたり一定額が料金から値引きされる仕組みです。
支援単価は3カ月間ずっと同じではありません。
| 使用月 | 低圧電力 | 高圧電力 | 都市ガス |
|---|---|---|---|
| 2026年7月使用分 | 3.5円/kWh | 1.8円/kWh | 14円/㎥ |
| 2026年8月使用分 | 4.5円/kWh | 2.3円/kWh | 18円/㎥ |
| 2026年9月使用分 | 3.5円/kWh | 1.8円/kWh | 14円/㎥ |
3カ月の中で最も支援単価が高いのが8月使用分です。
経済産業省は、夏の電気使用量が増える時期の負担を軽減するため、7月・9月より8月の支援単価を高く設定しています。
また、標準的な家庭では、電気とガスを合わせて3カ月で5,000円程度の負担引下げ効果を見込むとしています。
注意:「9月使用分」と「9月検針分」は違う
今回の支援で特に分かりにくいのが、使用月と検針時期の違いです。
経済産業省の資料では、
- 7月使用分=8月検針分
- 8月使用分=9月検針分
- 9月使用分=10月検針分
として案内されています。
そのため、8月使用分の4.5円/kWhという最も大きな値引きは、9月検針分に適用されます。
一方、9月使用分の3.5円/kWhは10月検針分です。
「9月から支援が縮小する」と聞いて、9月検針分からすぐ値引き額が小さくなると考えないよう注意しましょう。
本記事では混乱を避けるため、以降も「8月使用分」「9月使用分」と表記します。
300kWhなら8月と9月でいくら違う?
家庭の電気使用量を300kWhとして計算してみます。
8月使用分は1kWhあたり4.5円の支援なので『300kWh × 4.5円=1,350円』です。
9月使用分は1kWhあたり3.5円なので、『300kWh × 3.5円=1,050円』となります。
差額は、1,350円-1,050円=300円です。
| 8月使用分 | 9月使用分 | |
|---|---|---|
| 支援単価 | 4.5円/kWh | 3.5円/kWh |
| 使用量 | 300kWh | 300kWh |
| 値引き額 | 1,350円 | 1,050円 |
| 差額 | 300円 | |
つまり、電気使用量が同じ300kWhなら、9月使用分は8月使用分より300円分、政府支援による値引きが小さくなる計算です。
100・200・400・500kWhならいくら変わる?
8月使用分と9月使用分の支援単価の差は、1kWhあたり1円です。
そのため、支援縮小による差額は使用量から簡単に計算できます。
| 月間使用量 | 8月の値引き額 | 9月の値引き額 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 100kWh | 450円 | 350円 | 100円 |
| 200kWh | 900円 | 700円 | 200円 |
| 300kWh | 1,350円 | 1,050円 | 300円 |
| 400kWh | 1,800円 | 1,400円 | 400円 |
| 500kWh | 2,250円 | 1,750円 | 500円 |
使用量が多い家庭ほど、8月から9月への支援縮小額も大きくなります。
ただし、9月に気温が下がってエアコンの使用量が減れば、電気使用量自体が8月より少なくなる家庭もあります。
そのため、9月使用分の実際の電気料金が8月使用分より必ず高くなるわけではありません。
都市ガスの支援も9月は縮小
支援単価が縮小するのは電気だけではありません。
都市ガスについても、2026年8月使用分は1㎥あたり18円ですが、9月使用分は14円へ下がります。
差は1㎥あたり4円です。
例えば月30㎥使用した場合、8月使用分は、30㎥ × 18円=540円。
9月使用分は、30㎥ × 14円=420円となります。
差額は120円です。
| 都市ガス使用量 | 8月の値引き額 | 9月の値引き額 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 20㎥ | 360円 | 280円 | 80円 |
| 30㎥ | 540円 | 420円 | 120円 |
| 40㎥ | 720円 | 560円 | 160円 |
電気300kWh、都市ガス30㎥を利用したケースなら、8月から9月への支援縮小額は『電気300円+都市ガス120円=420円』となります。
なお、都市ガスの料金支援は、家庭のほか年間契約量1,000万㎥未満の企業なども対象とされています。
電気・ガス料金支援に申し込みは必要?
一般の利用者が今回の支援を受けるために、国へ自分で申請する必要はありません。
対象となる電気・ガス事業者を通じて、使用量に応じた値引きが料金へ反映されます。
資源エネルギー庁は、今回の支援に関連して利用者に申請手続きや個人情報、手数料などを求めることはないと注意喚起しています。
そのため、「補助を受けるために申請してください」「支援を受け取るため口座情報を入力してください」などという不審なメールやSMSには注意しましょう。
現在公表されている夏季支援は9月使用分まで
2026年8月13日時点で公表されている今回の夏季の電気・ガス料金支援は、2026年7月・8月・9月使用分が対象です。
9月使用分についても支援は続きますが、低圧電力では8月使用分の4.5円/kWhから3.5円/kWhへ縮小します。
電気を毎月300kWh利用したと仮定すると『7月使用分:1,050円』『8月使用分:1,350円』『9月使用分:1,050円』となり、3カ月合計の値引き額は3,450円です。
| 使用月 | 300kWhの場合の値引き額 |
|---|---|
| 7月 | 1,050円 |
| 8月 | 1,350円 |
| 9月 | 1,050円 |
| 3カ月合計 | 3,450円 |
これは電気料金だけを毎月300kWh使ったと仮定した試算です。
政府が示している「3カ月で5,000円程度」は、標準的な家庭における電気とガスを合わせた負担引下げ効果であり、この3,450円とは前提が異なります。
支援が小さくなる9月、家計で確認したいこと
電気の使用量を前年同月と比較する
請求額だけを見ても、料金単価が変わったのか、使用量が増えたのか分かりにくい場合があります。
請求書や電力会社の会員ページなどから、前年同月の電気使用量と比較してみましょう。
特に9月は残暑の程度によってエアコンの使用量が変わりやすいため、請求額だけではなく使用量も確認することが大切です。
契約している料金プランを確認する
政府支援とは別に、契約している電力会社や料金プランによって基本料金や電力量料金などは異なります。
長期間料金プランを確認していない場合は、現在の電気の使い方に合っているか確認するのも一つの方法です。
ただし、乗り換えを検討する場合は、基本料金だけでなく、解約金、契約期間、燃料費調整の仕組みなども含めて比較しましょう。
電気代だけでなく固定費全体を見る
300kWh利用する家庭の場合、8月から9月への支援縮小額は300円です。
300円分の支援縮小を抑えるために、暑い日に無理にエアコンを我慢する必要はありません。
経済産業省も、国民経済や生活に支障がない範囲で省エネルギーに取り組むよう呼びかけています。
電気代だけではなく、
- スマートフォン料金
- インターネット回線
- 保険料
- サブスクリプション
など、毎月発生する固定費も一緒に確認した方が、家計全体では大きな見直しにつながる場合があります。
よくある質問
9月から電気代の支援はなくなる?
なくなりません。
家庭などが利用する低圧電力では、2026年9月使用分も1kWhあたり3.5円の支援があります。
ただし、8月使用分の4.5円/kWhからは1円縮小します。
300kWhなら電気代が300円高くなる?
必ず300円高くなるわけではありません。
300kWh使用した場合、政府支援による値引き額が8月使用分の1,350円から9月使用分の1,050円へ300円減るという意味です。
実際の電気料金は、使用量や料金プラン、燃料費調整額などによって変わります。
9月の請求から支援が3.5円になる?
国の資料では、8月使用分は9月検針分、9月使用分は10月検針分として示されています。
そのため、9月検針分には8月使用分の4.5円/kWhが適用され、3.5円/kWhとなるのは9月使用分にあたる10月検針分です。
申請しないと値引きされない?
一般の利用者が国へ申請する必要はありません。
資源エネルギー庁は、今回の支援に関連して利用者へ申請手続きや個人情報、手数料などを求めることはないと案内しています。
都市ガスも9月は支援が減る?
減ります。
都市ガスの支援単価は、8月使用分の18円/㎥から9月使用分は14円/㎥になります。
まとめ:300kWhなら9月は支援額が300円縮小
2026年夏の電気・ガス料金支援では、家庭などが利用する低圧電力について、8月使用分の支援単価が4.5円/kWh、9月使用分は3.5円/kWhに設定されています。
電気を300kWh使った場合、支援による値引き額は『8月使用分:1,350円』『9月使用分:1,050円』となり、差は300円です。
400kWhなら400円、500kWhなら500円と、使用量が多いほど8月から9月への支援縮小額も大きくなります。
都市ガスについても、8月使用分の18円/㎥から9月使用分は14円/㎥へ支援単価が下がります。
ただし、これは「9月から電気代そのものが値上げされる」という意味ではありません。
実際の電気料金は使用量や契約内容などによって変わるため、政府支援による値引き額と実際の請求額は分けて考えることが大切です。
また、国の資料では8月使用分は9月検針分、9月使用分は10月検針分として案内されています。
料金を確認するときは、「何月に支払うか」だけでなく、どの使用期間に対する料金なのかも確認しましょう。
参考資料
- 経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施について」
- 資源エネルギー庁「エネルギー価格の支援について」
- 資源エネルギー庁「今夏の電気・ガス料金支援(2026年7月~9月)」
- 経済産業省「赤澤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要(2026年5月26日)」
- 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援に関する詐欺メールにご注意ください」