NISA口座を2つ作ってしまったらどうなる?重複した場合の対処法を解説
NISA口座を2つ作ってしまったらどうなる?重複した場合の対処法を解説

※この記事はアフィリエイト広告を利用しています

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。

※本記事は、2026年9月9日時点で確認できた金融庁、国税庁、日本証券業協会などの公開情報をもとに作成しています。

ーーー

 

「NISAを始めようとして、銀行と証券会社の両方に申し込んでしまった」「証券会社を確認したらNISA口座が2つある」と不安になっている人もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、NISAでは同じ年に新たな投資ができる金融機関は1人につき1社です。

そのため、同じ年分のNISAを2社へ申し込んでも、2社で同時に新たな投資をすることはできません。

 

一方、所定の手続きを行ってNISAの金融機関を変更した場合は、以前の金融機関と現在の金融機関の両方にNISA口座やNISAで購入した商品が残ることがあります。

「NISA口座が2つある=必ず二重開設になっている」わけではありません。

NISA口座が2つあることに気づいたら、同じ年分を2社へ申し込んだのか、それとも金融機関を変更した結果として複数の口座が残っているのかを確認しましょう。

また、その年のNISAですでに株式や投資信託などを購入しているかによっても、取るべき対応が変わります。

 

この記事では、NISA口座を2つ作ってしまった場合にどうなるのか、二重開設や重複申込になった場合の対処法をわかりやすく解説します。

NISA口座を2つ作ってしまったらどうなる?

NISA口座が2つあるように見えても、状況によって対応は異なります。

 

状況 どうなる?
同じ年分のNISAを2社へ申し込んだ その年に新たな投資ができる金融機関は1社のみ
重複申込にすぐ気づいた 利用しない金融機関へ早めに申込みの取消しを申し出る
二重開設が確認された 税務署が最初に重複確認手続きを受け付けた金融機関以外のNISA口座は無効になる
無効になったNISA口座ですでに商品を購入した 当初から一般口座で購入したものとして扱われる
所定の手続きをして年単位で金融機関を変更した 複数の金融機関にNISA口座を保有することがある
つみたて投資枠と成長投資枠を別会社で使いたい できない

 

特に間違えやすいのが、通常の証券口座とNISA口座の違いです。

SBI証券や楽天証券、松井証券など、複数の証券会社に通常の証券口座を持つこと自体は問題ありません。

 

例えば、SBI証券と楽天証券の両方に通常の証券口座を持ちながら、2026年分のNISAはSBI証券だけで利用するといった使い方は可能です。

制限されているのは、同じ年に複数の金融機関でNISAを使って新たな投資をすることです。

また、つみたて投資枠をA証券、成長投資枠をB証券というように、2つの投資枠を別々の金融機関へ分けることもできません。

NISAを2社に申し込んでしまった場合はどうなる?

同じ年分のNISAを複数の金融機関へ申し込むと、金融機関から税務署へ情報が送られ、NISA口座が重複していないか確認されます。

日本証券業協会によると、税務署では金融機関から送られた重複確認手続きの受付時順に処理を行います。

最初に税務署が重複確認手続きを受け付けた金融機関でNISA口座の開設が認められ、その他の金融機関で開設されたNISA口座は無効となります。

 

ここで注意したいのが、自分が申し込んだ順番で決まるとは限らないことです。

例えば、下記のようにA証券へ先に申し込んでいたとしても、必ずA証券がNISAの利用先になるとは限りません。

 

金融機関 本人が申し込んだ日
A証券 9月1日
B証券 9月2日

 

基準になるのは、本人が申込みをした日時ではなく、税務署が金融機関から送られた重複確認手続きを受け付けた順番だからです。

「先に申し込んだ方を残しておけば大丈夫」と自己判断せず、重複申込に気づいたら早めに金融機関へ連絡しましょう。

 

NISAを2つ申し込んだことに気づいたらどうする?

複数の金融機関へNISAを申し込んだことに気づいた場合は、まず利用したい金融機関を1社に決めます。

そのうえで、NISA口座の開設や取引を希望しない金融機関へ、できるだけ早く申込みの取消しを申し出ましょう。

日本証券業協会も、複数の金融機関へ申し込んでしまった場合は、希望しない金融機関に対して直ちにNISA口座開設申込みの取消しを申し出るよう案内しています。

 

金融機関へ連絡する際は、「別の金融機関にもNISAを申し込んでしまった」と伝え、現在の申込み状況と取消しが可能かを確認します。

取消しができたら、NISAを利用したい金融機関についても、口座開設手続きがどこまで進んでいるか確認しておくと安心です。

 

ただし、すでに税務署による重複確認が終わっている場合は、単純な申込みの取消しでは対応できないことがあります。

希望していない金融機関が、その年のNISA利用先として認められている可能性もあります。

現在のNISA利用先がわからない状態で、さらに別の金融機関へNISAを申し込むのは避けましょう。

 

NISA口座が2つあっても問題ないケースもある

複数の金融機関にNISA口座が存在していても、それだけで二重開設とは限りません。

NISAでは、所定の手続きを行うことで年単位で金融機関を変更できます。

例えば、下記のような金融機関変更の手続きを行った場合、A証券とB証券の両方にNISA口座を保有する状態になることがあります。

 

NISAを利用する金融機関
2025年 A証券
2026年 B証券

 

この場合、2025年までにA証券のNISAで購入した商品を保有したまま、2026年はB証券のNISAで新たな商品を購入できます。

変更前のA証券で保有しているNISA商品を売却する必要もありません。

金融機関を変更した場合でも、変更前のNISA口座で保有している上場株式や株式投資信託などの配当金等や売買益は、引き続き非課税の適用を受けられます。

ただし、2026年にB証券でNISAを利用する場合、A証券のNISAで2026年分の新たな買付けをすることはできません。

また、A証券のNISAで保有している商品を、B証券のNISA口座へそのまま移すこともできません。

 

関連記事:NISAの証券会社変更で保有商品はどうなる?移管・手続きを徹底解説

 

NISAが2つある場合の違い

A証券 B証券 問題はある?
2025年分を利用 所定の手続きをして2026年分を利用 問題なし
過去に購入したNISA商品を保有 2026年分の新規買付けをする 問題なし
2026年分の新規買付けをする 2026年分の新規買付けをする できない

 

つまり、「複数の金融機関にNISA口座やNISA資産があること」と「同じ年分のNISAを重複して利用すること」は別です。

 

二重開設されたNISAですでに商品を買ってしまったら?

特に注意したいのが、税務署による確認結果が出る前に、NISA口座で株式や投資信託を購入していた場合です。

金融機関によっては、税務署による二重口座の確認が完了する前にNISA口座が開設され、取引を始められる場合があります。

 

その後、二重開設が確認されてNISA口座が無効となった場合、その口座で買い付けた商品は、当初から一般口座で買い付けたものとして扱われます。

 

そのため、「NISAだから利益は非課税になる」と考えて購入していた場合でも、無効になった口座にはNISAの非課税措置が適用されません。

商品を売却して譲渡益が生じた場合には、自分で確定申告をする必要が生じる可能性があります。

また、配当等が生じた場合には、証券会社などで課税分の徴収が行われます。

 

日本証券業協会では、重複提出によって無効となったNISA口座の商品について、一般口座から特定口座へ移管できる場合があると案内しています。

ただし、自動的に特定口座へ移されるとは限りません。

すでに商品を購入している場合は、自己判断で売却する前に、二重開設となった証券会社や銀行へ問い合わせましょう。

 

金融機関へ問い合わせる際は、商品が現在どの口座で管理されているのか、一般口座扱いになっているのか、特定口座へ移管できるのかを確認します。

あわせて、取得価額がどのように扱われているのか、売却した場合に確定申告が必要になる可能性があるのかも確認しておくと安心です。

具体的な取り扱いや手続きについては、二重開設となった金融機関へ直接確認してください。

どこの金融機関でNISAを開設しているかわからない場合は?

2社へ申し込んだ後に、「結局どちらがNISAとして認められたのかわからない」というケースもあります。

まずは、それぞれの金融機関から届いたメールや書面、マイページ内の「重要なお知らせ」などを確認しましょう。

 

二重開設などが原因でNISA口座を利用できなかった場合は、「NISA口座を開設できなかった」「税務署の確認結果が非承認となった」「他の金融機関ですでにNISA口座が開設されていた」「NISA口座が無効となった」といった内容の案内が届いている可能性があります。

 

NISA口座を開設している金融機関がわからない場合は、税務署へ相談することで確認できます。

また、e-Taxの利用者識別番号を持っており、確認を行うまでにマイナンバーを記載した申告書等を税務署へ提出したことがある場合は、e-Taxのマイページから最新のNISA口座の開設状況を確認できます。

詳しい確認方法については、以下の記事で解説しています。

 

関連記事:NISA口座の税務署審査に通らないのはなぜ?主な原因と対処法を解説

 

希望していない金融機関がNISAになったら変更できる?

複数の金融機関へ申し込んだ結果、希望していなかった金融機関がその年のNISA利用先になることも考えられます。

NISAは、所定の手続きを行えば年単位で金融機関を変更できます。

ただし、その年分のNISAですでに上場株式等の受入れ(買付け)があるかによって、その年分から変更できるかが変わります。

その年にまだNISAで買付けをしていない場合

変更手続きを行う時点で、その年分のNISAにつみたて投資枠または成長投資枠で上場株式等の受入れをしていなければ、期限内に手続きを行うことで、その年分から金融機関を変更できます。

「金融商品取引業者等変更届出書」の提出期間は、変更したい年の前年10月1日から、その年の9月30日までです。

例えば、2027年分のNISAを別の金融機関へ変更する場合は、2026年10月1日から2027年9月30日までが手続き期間になります。

 

実際の手続きでは、変更前の金融機関へ「金融商品取引業者等変更届出書」を提出し、「勘定廃止通知書」の交付を受けます。

その後、変更先の金融機関へ「勘定廃止通知書」と「非課税口座開設届出書」を提出します。

なお、「勘定廃止通知書」は電磁的方法で記載事項が提供される場合もあり、具体的な手続き方法は金融機関によって異なります。

 

その年にすでにNISAで買付けをしている場合

変更手続きをする前に、その年分のNISAですでに上場株式等の受入れ(買付け)がある場合、その年分について金融機関を変更することはできません。

例えば、2026年にA証券のNISAですでに商品を買い付けている場合、2026年分をB証券へ変更することはできません。

この場合は、2027年分からB証券へ変更することを検討します。

 

関連記事:NISAの証券会社変更で保有商品はどうなる?移管・手続きを徹底解説

NISAの利用先を変更するなら証券会社を比較しよう

現在のNISA利用先を確認したうえで、翌年以降に金融機関を変更する場合は、変更先を比較してから決めましょう。

証券会社によって、取り扱っている投資信託や株式、クレカ積立の対応状況、ポイントサービス、売買手数料、アプリの使いやすさ、サポート体制などが異なります。

そのため、自分がどのようにNISAを利用したいのかを考えながら比較することが大切です。

 

ただし、現在どこでNISAを利用しているかわからない状態で、新しい金融機関へさらにNISA口座を申し込むのは避けましょう。

まずは現在のNISA利用先を確認し、必要であれば所定の金融機関変更手続きを行います。

 

【PR】NISAを利用する証券会社を見直したい方へ

現在のNISA利用先を確認できたら、主要証券会社のサービスを比較して、自分に合った金融機関を検討できます。

 

新NISAはどの証券会社がいい?松井証券・三菱UFJ eスマート証券・SBI証券・楽天証券を比較

NISA口座を2つ作ってしまった場合のよくある質問

SBI証券と楽天証券の両方に口座を持っても大丈夫?

通常の証券口座であれば、SBI証券と楽天証券など複数の証券会社に口座を持つことは可能です。

ただし、同じ年にNISAで新たな投資ができる金融機関は1社だけです。

通常の証券口座を複数持つことと、同じ年に複数の金融機関でNISAを利用することは別と考えましょう。

つみたて投資枠と成長投資枠を別の証券会社で使える?

できません。

つみたて投資枠と成長投資枠は、同じ年について1つの金融機関で利用します。

「つみたて投資枠はA証券、成長投資枠はB証券」と分けることはできません。

昔使っていた証券会社にもNISA口座があるけど大丈夫?

所定の金融機関変更手続きを行った結果であれば、複数の金融機関にNISA口座があっても問題ありません。

例えば、2025年までA証券を利用し、所定の手続きをして2026年からB証券へ変更した場合は、A証券に過去のNISA商品を残しながら、B証券で2026年分のNISAを利用できます。

ただし、A証券で保有するNISA商品をB証券のNISA口座へ移すことはできません。

2社へ申し込んだら好きな方を選べる?

必ずしも、本人が先に申し込んだ金融機関がNISAの利用先になるとは限りません。

税務署では、金融機関から送られた重複確認手続きの受付時順に処理されます。

重複申込に気づいた場合は、希望しない金融機関へできるだけ早く申込みの取消しを申し出ましょう。

NISA口座を解約すればすぐ別の証券会社で作れる?

単純にNISA口座を廃止すれば、すぐに別の金融機関でその年分のNISAを利用できるとは限りません。

金融機関を変更する場合は、所定の手続きが必要です。

また、その年分のNISAですでに上場株式等の受入れ(買付け)がある場合、その年分について金融機関を変更することはできません。

別の証券会社へ申し込む前に、現在のNISA利用状況を確認しましょう。

まとめ:NISAを2つ申し込んだら放置せず利用先を確認しよう

NISAでは、同じ年に新たな投資ができる金融機関は1人につき1社です。

複数の銀行や証券会社へ同じ年分のNISAを申し込んでしまった場合は、希望する金融機関でNISAを利用できなくなる可能性があります。

重複申込に気づいたら、利用しない金融機関へできるだけ早く連絡し、申込みを取り消せるか確認しましょう。

 

一方、所定の金融機関変更手続きを行った結果、複数の金融機関にNISA口座やNISA商品が残っていること自体は問題ありません。

「NISA口座が2つある」と気づいたら、同じ年分を重複して申し込んだのか、金融機関変更によって複数の口座を保有しているのかを確認することが重要です。

また、二重開設によって無効となったNISA口座ですでに商品を購入している場合は、当初から一般口座で購入したものとして扱われます。

税金の扱いにも影響するため、自己判断で売却したり、新しい金融機関へさらに申し込んだりする前に、二重開設となった金融機関へ確認しましょう。

 

関連記事:NISA口座の税務署審査に通らないのはなぜ?主な原因と対処法を解説

 

関連記事:NISAの証券会社変更で保有商品はどうなる?移管・手続きを徹底解説

 

関連記事:新NISAはどの証券会社がいい?松井証券・三菱UFJ eスマート証券・SBI証券・楽天証券を比較

 

参考にした公的情報

金融庁「NISAを利用するには」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/slide_202406.pdf

 

国税庁「NISA口座の新規開設又は変更に関する手続等について」
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nisa/tetsuzuki.htm

 

日本証券業協会「NISAのよくある質問」
https://www.jsda.or.jp/nisa/faq/

おすすめの記事