NISAなのに配当金に課税?株式数比例配分方式の確認方法
NISAなのに配当金に課税?株式数比例配分方式の確認方法

※この記事はアフィリエイト広告を利用しています

 

NISA口座で国内株を購入したのに、受け取った配当金から税金が引かれていたという人もいるのではないでしょうか。

NISAは、対象となる株式や投資信託の売却益、配当金、分配金が非課税になる制度です。

しかし、国内上場株式の配当金については、受取方法によってNISA口座で保有していても課税される場合があります。

国内上場株式の配当金をNISAで非課税にするには、原則として受取方法を「株式数比例配分方式」に設定し、証券会社の口座を通じて受け取る必要があります。

 

一方、米国株などの外国株式では、日本国内の税金が非課税でも、投資先の国で税金が差し引かれることがあります。

この記事では、NISAなのに配当金が課税される理由と、株式数比例配分方式の確認・変更方法を解説します。

※記事内の制度や証券会社の画面案内は2026年7月16日時点の情報です。メニュー名や操作方法は変更される可能性があります。

 

この記事の結論

NISAで保有する国内上場株式の配当金が課税された場合は、まず受取方法が「株式数比例配分方式」になっているか確認しましょう。

主なポイントは次のとおりです。

  • 国内上場株式の配当金を非課税にするには、株式数比例配分方式の選択が必要
  • 銀行口座や配当金領収証で受け取ると、原則20.315%が源泉徴収される
  • 変更後の方式を適用するには、配当基準日までに登録が完了している必要がある
  • 1社で受取方法を変更すると、原則としてほかの証券会社で保有する株式にも反映される
  • 通常の株式投資信託の分配金には、株式数比例配分方式の設定は原則不要
  • 米国株などは、NISAでも現地の税金が差し引かれる場合がある

 

投資商品 確認したい点
国内上場株式 株式数比例配分方式を選択しているか
国内ETF・REIT 分配金を株式数比例配分方式で受け取っているか
通常の株式投資信託 受取方法の設定は原則不要
米国株などの外国株式 国内税ではなく、現地税が差し引かれていないか

 

NISAの配当金が課税されていたら最初に確認すること

税金が引かれていることに気づいたら、次の順番で確認しましょう。

1.国内税と外国税のどちらが引かれているか確認する

最初に、証券会社の配当金明細を確認します。

国内上場株式の配当金から所得税や住民税が引かれている場合は、受取方法が株式数比例配分方式になっていない可能性があります。

米国株の配当金から外国税だけが引かれている場合は、受取方法の設定ミスとは限りません。

 

2.配当金の受取方法を確認する

利用している証券会社へログインし、現在の配当金受取方法を確認します。

「株式数比例配分方式」または「証券口座で受け取る方式」と表示されているか確認してください。

 

3.配当基準日より前に変更手続きを行う

設定が異なっている場合は、株式数比例配分方式へ変更します。

ただし、証券会社で手続きを申し込んだ当日に、すぐ登録が完了するとは限りません。

次の配当金に変更後の方式を適用するには、配当基準日より前に余裕を持って手続きを行いましょう。

 

NISAなのに配当金が課税された主な理由

NISA口座で保有する国内上場株式の配当金が課税される主な理由は、配当金の受取方法です。

NISAの非課税措置が適用される配当金は、NISA口座を開設している証券会社などを経由して交付されるものに限られます。

そのため、次の方法で受け取ると、NISA口座で購入した株式の配当金でも課税されます。

 

  • 指定した銀行口座で受け取る
  • 配当金領収証を使って郵便局やゆうちょ銀行などで受け取る
  • 銘柄ごとに指定した金融機関で受け取る

 

上場株式等の配当金には、通常、所得税・復興特別所得税と住民税を合わせて20.315%が源泉徴収されます。

たとえば、NISA口座で保有する国内株から10万円の配当金を受け取る場合の違いは次のとおりです。

 

受取方法 税額の目安 受取額の目安
株式数比例配分方式 0円 10万円
銀行口座や配当金領収証で受け取る方式 2万315円 7万9,685円

 

※国内上場株式をNISA口座で保有し、10万円の配当金を受け取る場合の単純な計算例です。

 

株式数比例配分方式とは

株式数比例配分方式とは、各証券会社で保有している株式数に応じて、配当金をそれぞれの証券口座で受け取る方法です。

同じ銘柄を複数の証券会社で保有している場合は、各証券会社で保有している株数に応じて配当金が入金されます。

たとえば、A社の株式をSBI証券で60株、楽天証券で40株保有している場合、60株分の配当金はSBI証券、40株分は楽天証券へ入金されます。

 

証券口座へ入金された配当金は、預り金や買付可能額に反映されます。

NISAで国内上場株式や国内ETF、REITを保有する場合は、株式数比例配分方式になっているか確認しておきましょう。

 

配当金の4つの受取方法を比較

国内上場株式の配当金には、主に次の受取方法があります。

受取方法 受取先 NISAの非課税
株式数比例配分方式 株式を保有する証券会社の口座 適用される
登録配当金受領口座方式 あらかじめ指定した1つの銀行口座など 適用されない
配当金領収証方式 郵便局やゆうちょ銀行などの窓口 適用されない
個別銘柄指定方式 銘柄ごとに指定した金融機関 適用されない

 

銀行口座へ直接振り込まれる方が、配当金を管理しやすいと感じる人もいるでしょう。

しかし、NISAで国内上場株式の配当金を非課税にしたい場合は、証券口座で受け取る株式数比例配分方式を選ぶ必要があります。

 

株式数比例配分方式を確認・変更する方法

現在の受取方法は、利用している証券会社の会員ページから確認できます。

主な証券会社の確認・変更画面は次のとおりです。

 

証券会社 確認・変更画面の例
SBI証券 「My設定」→「お取引関連・口座情報」→「配当金受領サービス」
楽天証券 「マイメニュー」→「各商品に関する設定」→「国内株式」→「国内株式配当金受取方法変更/受付」
松井証券 「口座管理」→「登録情報」→「配当金受領方式変更」
三菱UFJ eスマート証券 「設定・申込」→「お客さま基本情報」→「配当金の受取方法」または「配当金自動受取サービス」

 

画面上で「株式数比例配分方式」または「証券口座で受け取る方式」が選ばれているか確認してください。

三菱UFJ eスマート証券では、株式数比例配分方式を「配当金自動受取サービス」と案内しています。

画面構成や名称が変更されている場合は、証券会社の公式サイト内で「配当金受取方法」と検索するか、問い合わせ窓口へ確認しましょう。

 

メールやSMSのリンクからログインしない

証券会社を装うフィッシングメールもあります。受取方法を確認・変更するときは、メールやSMSに記載されたリンクではなく、公式アプリやあらかじめ登録したブックマークからログインしてください。

 

変更は配当基準日より前に行う

変更後の受取方法を適用するには、配当基準日までに証券保管振替機構への登録が完了している必要があります。

配当基準日は、一般に企業が配当を受け取る株主を確定する日で、「権利確定日」と呼ばれることもあります。

証券会社で変更を申し込んでも、証券保管振替機構への登録が完了するまでに数営業日かかる場合があります。

証券会社や申込状況によって所要日数は異なるため、配当基準日の直前ではなく、余裕を持って変更しましょう。

 

配当金の支払日より前に変更しても、配当基準日の時点で以前の方式だった場合は、その配当金に変更後の方式が適用されない可能性があります。

 

複数の証券会社を利用している場合の注意点

株式数比例配分方式は、証券会社ごとに別々に選ぶ仕組みではありません。

複数の証券会社に口座を持っている場合でも、1社で受取方法を変更すると、原則としてほかの証券会社で保有している国内上場株式にも同じ方式が適用されます。

 

たとえば、SBI証券で株式数比例配分方式を選んだ後、別の証券会社で登録配当金受領口座方式へ変更すると、SBI証券を含むほかの証券会社の受取方法も変更される可能性があります。

原則として、次のような設定はできません。

 

  • NISA口座の株だけ株式数比例配分方式にする
  • 特定口座の株だけ銀行口座で受け取る
  • 証券会社ごとに異なる一括受取方式を設定する

 

いずれかの証券会社で変更手続きを行った後は、利用している証券会社の登録状況を再確認しておきましょう。

 

株式数比例配分方式に変更できない場合

信託銀行などに「特別口座」が残っている場合、株式数比例配分方式を選択できないことがあります。

特別口座とは、株券電子化の際などに証券会社の口座へ移されなかった株式を管理するため、発行会社が信託銀行などに開設した口座です。

証券会社で税金の計算に利用する「特定口座」とは別のものなので注意してください。

 

特別口座が原因で変更できない場合は、一般的に次の対応が必要です。

 

  1. 特別口座を管理している信託銀行などを確認する
  2. 特別口座の株式を証券会社の口座へ振り替える
  3. 単元未満株などは、必要に応じて買取請求を行う
  4. 特別口座を閉鎖する
  5. 改めて株式数比例配分方式を申し込む

 

特別口座の開設先がわからない場合は、利用している証券会社を通じて確認できる場合があります。

また、複数の金融機関に口座があり、その中に株式数比例配分方式を取り扱っていない金融機関が含まれている場合も、設定できないことがあります。

 

すでに課税された配当金は取り戻せる?

受取方法が原因で課税された配当金を、後からNISAの非課税配当に変更することはできません。

株式数比例配分方式へ変更しても、NISAの非課税措置が過去の配当金へさかのぼって適用されるわけではありません。

今後の配当金を非課税で受け取るため、早めに受取方法を変更しましょう。

 

ただし、株式数比例配分方式以外で受け取り、課税された配当金は、通常の課税対象となる上場株式等の配当金として扱われます。

一定の条件を満たす場合は、確定申告によって上場株式等の譲渡損失との損益通算を検討できます。

また、申告方法や所得状況によっては、最終的な税額が変わる可能性があります。

ただし、これは課税配当として税額を計算するものであり、NISAの非課税をさかのぼって適用する手続きではありません。

具体的な申告方法については、税務署や税理士へ確認してください。

 

投資信託の分配金にも設定は必要?

NISA口座で保有する通常の公募株式投資信託の分配金については、株式数比例配分方式の設定は原則として必要ありません。

NISAの対象となる普通分配金であれば、証券会社などを通じて非課税で支払われます。

 

一方、ETFやREITは証券取引所に上場している商品です。

国内ETF・REITの分配金をNISAで非課税にするには、株式数比例配分方式を選ぶ必要があります。

 

商品 株式数比例配分方式
通常の株式投資信託 原則不要
国内ETF 必要
国内REIT 必要
国内上場株式 必要

 

米国株の配当金はNISAでも外国税がかかる

NISAで米国株を保有している場合、日本国内でかかる所得税や住民税は非課税です。

しかし、米国企業の普通株式から受け取る配当金には、一般に米国で10%の税金が源泉徴収されます。

これは国内株の配当金受取方法が間違っているためではなく、NISAが日本国内の税制であるためです。

 

課税口座では、確定申告によって外国税額控除を利用できる場合があります。

一方、NISA口座では日本国内の税金が課されないため、原則として外国税額控除は利用できません。

米国株の配当明細に「外国税」だけが記載されている場合は、株式数比例配分方式とは別の理由による課税と考えられます。

※ADR、米国市場に上場する非米国籍銘柄、REITなどでは、現地での税率や取扱いが異なる場合があります。

 

NISAの配当金に関するよくある質問

株式数比例配分方式なら確定申告は必要ですか?

NISA口座で保有する国内上場株式の配当金を株式数比例配分方式で受け取った場合、その配当金は非課税となるため、原則として確定申告は不要です。

 

銀行口座で受け取りながら非課税にできますか?

国内上場株式の配当金を、登録配当金受領口座方式によって指定した銀行口座で受け取る場合、NISAの非課税措置は適用されません。

非課税で受け取るには、証券口座で受け取る株式数比例配分方式を選択する必要があります。

 

一度設定すれば、毎年変更する必要はありますか?

通常は毎年設定し直す必要はありません。

ただし、別の証券会社で受取方法を変更した場合や、口座状況が変わった場合は、設定が変わっていないか確認しましょう。

 

設定を変更すれば、次の配当金から非課税になりますか?

配当基準日までに証券保管振替機構への登録が完了していれば、変更後の方式が適用されます。

証券会社での手続きには数営業日かかることがあるため、早めに申し込んでください。

 

NISA口座を別の証券会社へ変更すると設定も変わりますか?

株式数比例配分方式は、原則として証券保管振替機構を通じて複数の証券会社に共通して適用されます。

ただし、金融機関変更や新しい口座の開設後は、念のため利用する証券会社の画面で現在の受取方法を確認しておきましょう。

 

まとめ:NISAで国内株の配当を受け取るなら設定を確認しよう

NISAで国内上場株式の配当金を非課税にするには、受取方法を株式数比例配分方式に設定する必要があります。

銀行口座や配当金領収証で受け取る方式では、NISA口座で保有している株式でも、原則20.315%が源泉徴収されます。

受取方法は、利用中の証券会社へログインし、登録情報や配当金受領方法の画面から確認できます。

 

設定変更は、配当金の支払日ではなく、配当基準日までに証券保管振替機構への登録が完了していることが重要です。

複数の証券会社を利用している場合は、1社での変更がほかの証券会社にも反映される点に注意しましょう。

NISA口座を開設した後は、購入する商品だけでなく、配当金の受取設定も確認しておくことが大切です。

 

NISAを利用する証券会社を比較したい方へ

証券会社によって、取扱商品、少額投資、ポイントサービス、アプリ、サポートなどに違いがあります。

松井証券・三菱UFJ eスマート証券・楽天証券・SBI証券を比較した記事も参考にしてください。

 

おすすめの記事