初心者でも分かるFXの手数料の種類と仕組み

FXの未経験者や初心者の中には、「これからFXを始めてみたいと考えているものの、手数料の種類や仕組みがよく分からない」という不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。

結論を申し上げると、ほとんどのFX業者では「取引手数料」と呼ばれるものは存在しません。しかし、「買値」と「売値」の差である「スプレッド」が実質的に手数料の役割を果たしており、業者の利益になっています。

本記事では、投資の未経験者や初心者に向けて、FXのトレードに必要な手数料の種類や仕組みについて解説します。

FXの取引手数料は基本ゼロ

現在の日本のFX業者では、基本的に「取引手数料」と呼ばれるものがかかりません。また、取引手数料以外の手数料も無料となっているケースが一般的です。

一部の業者では、入金手数料がゼロではないケースや、一定金額未満の出金について手数料が必要であったり、月間の出金手数料無料回数に制限があったりするケースもあるので注意しましょう。また、日本円ではなく米ドルなどの外貨で出金する場合に限って手数料がかかるケースも見受けられます。

FX業者の公式サイトには各種手数料の一覧表が掲載されています。FX口座を開設する際には、しっかりと目を通しましょう。

スプレッドが実質的な手数料

前の節で述べた通り、ほとんどのFX業者では「取引手数料」がありません。しかし、「手数料が無料ならば、どうやってFX業者は会社を存続させているのだろう?」という疑問をお持ちの方もいると思います。

FXでは、通貨を購入する際の価格と売却する際の価格に差が存在します。この買値と売値の差は、「スプレッド」と呼ばれており、FX業者の利益になります。

例えば、ある時刻に「買値:1ドル=100.010円」「売値:1ドル=100.005円」といった具合に、買値よりも売値の方が低くなっています。この場合のスプレッドは、0.5銭(0.005円)です。

そのため、「ポジションを保有した直後に決済すると、トレーダーには損失が発生し、FX業者には利益が発生する」という仕組みになっていることに留意しつつトレードする必要があります。つまりスプレッド幅以上に価格が動くまで決済を待たなければ、トレーダーが利益を出すことはできません。スキャルピングのような超短期売買を繰り返す場合、ボラティリティがある時間帯に取引しましょう。

スプレッドの幅は各FX業者や通貨ペアによっても違いがあります。一般的に「米ドル/円」のスプレッドが最も小さい傾向があり、多くの業者は0.1銭(0.001円)から0.5銭(0.005円)程度に設定しています。

スプレッドは「原則固定」とされているケースが多数です。あくまでも「原則」であり、スプレッドが広がる時間が存在することに注意してください。

ほとんどの業者は、「市場の流動性が低い時間帯や、経済指標の発表前後、天変地異や予期せぬ重大事件が発生した際には一時的にスプレッド幅を広げることがある」といった内容の注意書きを掲載しています。一度、公式サイトをチェックしてみましょう。

例えば、平日早朝は市場参加者が少なく、流動性が低いためスプレッドが広がる傾向にあります。また、アメリカ雇用統計のような重要経済指標発表前後はスプレッドが通常の何倍にも拡大するので、そのことも頭に入れてトレードしなければなりません。

FXトレードイメージ

意外な落とし穴になるスリッページ

スプレッド以外にも、注意すべきものとして「スリッページ」が存在します。スリッページとは、「トレーダーが注文した際のレート(注文レート)」と「実際に約定した際のレート(約定レート)」の間に生じた乖離のことです。相場の変動が激しい時間帯に発生しやすいので注意してください。

FX業者は「カバー先」と呼ばれる金融機関と提携しています。FX業者はトレーダーから受けた注文をカバー先に流し、カバー先の金融機関が外国為替市場で通貨の売買を行っています。カバー先が少ない場合、トレーダーの注文レート通りに約定できずにスリッページが発生することがあります。

カバー先は、FX業者の公式サイトや取引説明書などに掲載されています。なるべくカバー先の多い業者を選びましょう。

スリッページを防ぐための方策としては、「指値注文」を使うことも有用です。指値注文とは、例えば「現在の為替レートは1ドル=105.005円dだが、105.000円になったら1万ドル購入する」のように、あらかじめ「(現時点よりも有利な)ある価格になったら、買う/売る」という指示を出す注文方法です。

スリッページは、成行注文や逆指値注文の場合に発生する可能性がありますが、指値注文の場合は原則として指定した注文レートで約定されるので発生しません。なお、成行注文や逆指値注文であっても、スリッページの許容幅を小さく設定することで損失を小さくることも可能です。

スリッページは意外な落とし穴になります。スプレッドが小さくても、スリッページが多発すると利益をあまり得られなくなるので注意しましょう。

まとめ

FXの手数料は基本的にゼロであることがお分かりいただけたのではないでしょうか。これまでFXの手数料に不安を持っていた人も、最低限FX事業者について調べ、トレードをする際には「スプレッド」と「スリッページ」に注意することを頭に入れれば、安心してFXを始めることができると思います。

これを機にこれまでためらっていたFXを始めてみてはいかがでしょうか?

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